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コラム① ABW(Activity Based Working)への、はじめの一歩

ABW(Activity Based Working)について

ABWとは、「アクティビティ・ベースド・ワーキング」の略です。
その時々の仕事の内容に合わせて、働く場所を自由に選択する働き方をいいます。欧米を中心に導入が進んでいる働き方で、オランダから始まりました。日本でもコロナ禍を経てテレワークが急激に進んだことから、近年、導入する企業が増えています。

勤務地がオフィス内に限定されるフリーアドレスとは異なり、ABWには選択肢が多くあります(自宅、社外のカフェ、サテライトオフィス等)。さらに、オフィス内においても、業務内容や目的によって働く場所を選択することができます。集中したいときは個別ブースで、アイデア出しの会議はオープンなミーティングスペースで、というように自身で選んだ「目的にかなう場所」で業務を行うことで、パフォーマンスを向上させます。

多様性が活力を生み出す時代!働きやすい環境も、人それぞれ

集中したいとき、雑音のない静かな場所を好む人がいれば、多少ざわざわしたカフェスペースのような環境を好む人もいるでしょう。個人の好みはさまざまです。集中できる環境を一つに限定し、定義づけをすることはできません。

子供が小さいうちは、在宅勤務が大きな役割を果たしますが、子供の成長と共に、社内での円滑なコミュニケーションを求めて出社の割合が増えるともいわれています。介護も同様、気持ちや状況には常に変化があります。このようなハイブリッドワークも、ABWに適した働き方です。

また、いつもは静かな自宅でも、近隣の工事による騒音があって集中作業に向かない日があるかもしれません。

業務に集中できる環境選びの重要なキーワードは、「臨機応変」です。自分にとっていちばん仕事がはかどる場所と時間を選んで臨機応変に移動ができることは、業務効率のアップとストレス解消につながります

ABW導入による4つの効果

ABWで得られる4つの効果は以下のとおりです。
1. 自律的な働き方で業務効率も改善
2. 新しいコミュニケーションとアイデアが生まれる
3. オフィスの価値を最大化する
4. 人材確保にもつながる働きがいのある職場

トップページでご紹介していますので、ぜひご覧ください。
ABW導入による4つの効果

やってみよう!ABW導入までのあれこれ

いざABWを取り入れてオフィスリニューアルをしようと思っても、何から始めればよいのかわからなくて戸惑う、そんな方もいらっしゃるでしょう。
そこで、導入に向けての段取りや流れをご紹介します。事前にやっておくべきことをイメージしながら、スムーズな導入を目指しましょう。

1. 職場の課題と、それに対する解決方法を探る

まず、従業員や経営層がそれぞれ何を課題に感じているのかという現状把握をしましょう。課題解決の手段として、ABWが最適な手段なのかどうか判断するためです。具体例を挙げると、従業員の働き方に関してアンケートやヒアリングを実施し、ABW導入の有効性を事前に検討します。ABWを導入するか否かの検討材料として、十分に精査していきましょう。ABW導入にあたっての課題や対策も、ここから見えてきます。

2. ABW導入の目的を明らかにする

次に「どうしたいのか(何のために導入するのか)」「理想的なオフィス環境とは何か」を定義します。そのうえで、検討を進めましょう。目的意識が曖昧なまま、社内への周知徹底をしないで導入してしまうと、従業員に具体的な行動(業務内容や目的に応じた働く時間と場所の選択)を促すことができません。その結果、導入前と変わらず、皆が固定席のようにオフィスを使用してしまう恐れがあります。

3. 理想的なオフィスレイアウトの設計

集中ブース、ミーティングスペース、執務スペース、休憩スペース、ロッカールームなど、課題や目的に応じた必要な空間を挙げていきましょう。この部分は、電気系統の配置や、動線の確保など、オフィス設計についての専門知識が必要となるでしょう。

4. ルール決め(規定整備・運用ルールの設定)

新しいオフィスに必要な社内ルール策定は、就業規則のほかにも、来客対応、電話対応、郵便物対応、備品管理、会議室の予約システム、座席管理等についてあらかじめルール化して周知徹底できれば、ABW導入後のオフィス運用がスムーズになります。

5. リモート環境の整備(インフラ整備とDX化の推進)

ABWはリモート環境が基盤となります。自宅やオフィス以外にも、モバイルワークやサテライトオフィス勤務など、サードプレイスを活用すれば、さらに柔軟に働くことが可能になります。必要に応じて、セキュリティ対策の見直し等も行いましょう。
すでにテレワークを導入している企業であっても、ABW導入をきっかけにリモート環境を整備すれば、デジタル技術を活用したさらなるDX化の推進にもつながるでしょう。業務効率や生産性の向上も期待できます。

6. 持続的な見直し

ABW導入後の満足度を上げるためには、従業員全員の協力が必要不可欠です。今までと働き方が大きく変わることに対して期待する従業員もいれば、不安を感じている従業員もいるでしょう。ABW導入決定後、早いうちに不安な点を解消できるように、全従業員向けの説明会・ワークショップを実施しましょう。ワークショップを実施することで、従業員の意見を吸い上げ、導入の目的やABWへの理解を深めることができます。
また、導入後も定期的に従業員へのヒアリングやアンケートを実施しましょう。そこから、常に変化するであろう課題や従業員の声をキャッチしながら、運用ルールや社内制度を定期的に、持続的に見直していきましょう。

ABWという働き方で促す「自律」と「尊重」

ABWを取り入れたオフィスでは、会社からの指示による受け身の姿勢ではなく、業務に応じて働く場所や時間を主体的に選択できるため、従業員がより前向きに業務に取り組むことが期待できます。
従業員の自律的な働き方を促進し、個々の能力が発揮されて生産性が上がることは、個人だけでなく組織全体にとっても大きなメリットです。

その一方で、気を付けるべき点があります。ABWは個人の都合を優先するための働き方ではありません。あくまでも業務活動を軸にした働き方が身につくように、フォローアップは必要です。
具体的には、事前のルール設定や丁寧な説明、従業員への浸透を促す施策が必要です。また、実施後のヒアリングをして、各自で自己管理ができるまでのサポートを継続的に行いましょう。

円滑で効果的なABWには、従業員の自律が不可欠です。
その自律を助けて安定した稼働環境を保つために、以下を積極的に行うことが必要とされます。
・従業員の一人ひとりがABWについて深く理解できるよう、丁寧に説明をする
・実施後にヒアリングやフォローアップを行い、セルフマネジメントの意識を促す

また、互いを尊重し、気持ちよく働けるように守るべきエチケットを設定し、提示するとよいです。

例えば、
・周囲の作業を妨げないように、集中ブースでは会話や通話をしない
・出社時に積極的にコミュニケーションをとれるよう、集中ブースの利用には時間制限を設ける
・スケジュールを「見える化」し、集中して作業を行いたい時間は周囲に配慮を求める
などのルールをあらかじめ周知徹底することは、お互いの目的意識を守るうえで非常に有益です。

これらは、具体的な従業員教育にもなるでしょう。

今後のコンテンツ配信について

今後も「お役立ち情報」として、この場で動画とコラムを掲載していきます。どうぞご期待ください。

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